しんじ

I

しんじ【信士】

〔「しんし」とも〕

〔仏〕

(1)在俗の男子仏教徒。 清信士。 優婆塞(ウバソク)。 信男。

(2)男子の戒名の末尾に添える語の一。

→ 信女

II

しんじ【心事】

心の中で思っていること。 心中。

「天下の士人， 忠義の外に～はなきや/文明論之概略（諭吉）」

III

しんじ【心地】

〔「しんち」とも〕

〔仏〕

(1)心のこと。

(2)戒のこと。

(3)菩薩の実践のよりどころとなる心。

(4)禅宗で， 悟りの心。

IV

しんじ【心耳】

(1)心と耳。 心を耳にすること。

(2)心房の一部をなす耳殻状の部分。 左心房に左心耳， 右心房に右心耳があり， それぞれ肺動脈・大静脈の基部を両側から包む形となっている。

(3)

⇒ しんに（心耳）

V

しんじ【新字】

新しく作られた文字。

(2)天武天皇が境部石積(サカイベノイワシキ)などに命じて作らせたという辞書。 伝存せず， 内容も不明。

VI

しんじ【真字】

(1)楷書(カイシヨ)。 真書。

(2)漢字。 まな。

「～本」

VII

しんじ【神事】

神をまつる儀式。 まつり。 かみごと。

「～を執り行う」

VIII

しんじ【神字】

⇒ 神代文字

IX

しんじ【神璽】

〔古くは「しんし」〕

(1)三種の神器の一， 八尺瓊(ヤサカニ)の勾玉(マガタマ)のこと。

(2)三種の神器の総称。 あまつみしるし。

(3)天皇の印。 御璽。

X

しんじ【臣事】

臣下として仕えること。

「忠誠を以て神に主として～すべし/求安録（鑑三）」

XI

しんじ【芯地】

衣服などの芯として用いる布。

XII

しんじ【襯字】

中国の詞曲で， 定型の字数以外に加えられた字。 句意を補い， 詩趣を添えるもので， 多く虚字が用いられる。

XIII

しんじ【鍼治】

鍼(ハリ)による治療。 ［日葡］